FXの取引が怖い?FXの仕組みの基本や取引方法など解説

今話題のFXですが、FXの仕組みが分からず、「FXの取引が怖い」、「どのように利益を出したらよいか分からない」このように考えている方も多いのではないでしょうか。

FXの仕組みをしっかり理解すれば、FXは決して怖い取引ではなくなります。そこで今回は、FXの仕組みを様々な角度から紹介します。

「FXの仕組みを基礎から理解したい」、「利益を増加させ、損失を限定したい」といった方はぜひ参考にしてみてください。

副業でFX取引を始めようと思っている方はこちらの記事も参考にしてください。

目次

FXの仕組みとは?

FXは「Foreign Exchange」の頭文字をとった言葉となり、日本語では外国為替証拠金取引といいます。

次の章で詳しくFXについて紹介していきますが、ここではFXの簡単なイメージを掴みましょう。

FXは、自分がポジションを持った通貨ペアのレートの上下で損益が発生する取引方法となります。

つまり、自分が予想した方向へ価格が動けば勝ち、自分が予想した方向とは逆に価格が動くと負け、ということです。

この損益がどの程度になるかは自分がポジションをもった時点から決済までにどの程度価格が動いたかによって決まります。

FXの仕組みを簡単に理解する際は、価格当てゲームだと思いましょう。

FXの基本的な仕組み

FXの基本的な仕組み
  • 利益に関する仕組み
  • 空売りの仕組み
  • 証拠金の仕組み
  • スワップポイントの仕組み

FXを解説するにはたくさんの証券用語や専門知識が必要となりますが、上記4つの仕組みを理解すればFXの全体像を理解できるでしょう。

利益はどのように発生するのか

最初に紹介するのは、FXの利益はどのように発生するかです。例えばドル/円の通貨ペアで考えると、1ドル100円の時に100通貨購入したとしましょう。

そうすると手元には100ドルあるわけですが、1時間後、1ドルが120円になりました。そのときに100ドルを日本円に戻せば、手元にあるお金は12,000円になります。

12,000円-10,000円で差額が+2,000円ですね。

この差額が利益です。逆に損失をだす場合は最初の1ドル=100円から日本円の価格が下がった場合となります。

空売り

FXの特徴の一つとして挙げられるのが「空売り」です。先ほど1ドル100円を10,000円で100ドル買い、後で日本円にしたわけですが、逆に100ドルを売ることを「空売り」と呼びます。

1ドル100円の時に100ドルを売った場合、1ドル=90円になると差額分の1,000円が利益となります。ドルの価格が100円より上昇してしまうと、損失となります。

証拠金

証拠金とは、FX取引をする際に「担保」としてFX口座が保有しておくもののことです。またFXには「レバレッジ」と呼ばれる、自己資金以上の取引が可能な仕組みがあります。

簡単に説明すると、レバレッジ25倍の場合だと自己資金の25倍まで取引ができますので、100万円で2,500万円の取引が可能になるのです。

2,500万円の取引をしたい場合は、最低100万円は口座に入れなければいけません。

また、「証拠金維持率」という仕組みがあります。証拠金維持率は「実効証拠金/建玉必要証拠金×100」で計算します。

つまり、口座内全体の証拠金を、実際にポジションを保有した場合の証拠金(レバレッジを掛けて計算)で割ることで、口座内の証拠金割合を出すのです。

高レバレッジを掛ければ証拠金維持率は小さくなり、レバレッジをかけなければ100%でスタートするのが証拠金維持率です。

この証拠金が一定の%以下になると「強制ロスカット」と言い、ポジションを強制的に解除されることとなってしまいます。

強制ロスカットまでの証拠金維持率は、各FX口座で異なります。FXトレードを始める前に必ず確認しましょう。

スワップポイント

スワップポイントとは、各国の政策金利と政策金利の差です。別名では「金利差調整分」とも呼ばれます。

例えば、A国の政策金金利1%、B国の政策金利2%の場合、2-1で1%の金利差があります。

スワップポイントは各FX口座で数値が異なります。スワップポイントを目当てにしたトレードを行う場合は、必ず先に確認しましょう。

金利の低い国の通貨で、金利の高い国の通貨を保有すれば「プラススワップ」となりますが、逆だと「マイナススワップ」となってしまい、スワップポイントを支払うこととなります。

スワップポイントは日をまたぐ時に付与されますので、マイナススワップがついてしまうのであれば、先にポジション解消するのも一つの手です。

FXの注文方法の仕組み

代表的なFXの注文方法
  • 成行注文
  • 指値注文
  • 逆指値注文
  • OCO注文
  • IFDONE注文
  • トレール注文

ここではFXの代表的な注文方法について紹介します。

成行注文

成行注文は、現在の価格からすぐに取引に入る注文方法となります。

短期間の取引や、すぐに決済をしたいのであれば、成行注文を使いましょう。

指値注文

指値注文のパターン
  • 現在の価格よりも低い地点で買いたい場合
  • 現在の価格よりも高い地点で売りたい場合

指値注文は、今の価格よりも有利な価格でポジションを持ちたい場合によく用いられます。

逆指値注文

逆指値注文とは、名の通り指値注文の逆で、現在の価格よりも高い地点で買う、もしくは現在の価格よりも低い地点で売りたい時に使う注文方法です。

今のトレンドが続き、価格が伸びてしまった場合に更に利益をとるもしくは損切りに使用します。

多くのトレーダーはポジションを保有した時点で逆指値注文を置き、損切り地点を明確にしていますね。

OCO注文

OCO注文は、先に紹介した「指値注文」と「逆指値注文」を同時に発注、どちらかが約定したら、もう片方は取り消しされる注文方法です。

現在の価格からどちらに動いても対応できるようにする注文方法なので、手堅く利用できるでしょう。

IFDONE注文

IFDONE注文は、発注と決済の両方を同時に仕込むことが可能な取引方法です。

利確タイミングを決済注文にいれるのもよし、損切りの決済注文をいれるのもよしです。

自分のロジックによって決済注文が利確になるか損切りになるのかが変わる点がポイントです。

トレール注文

トレール注文は、自分が新規発注をした際に利益が乗れば逆指値が切り上げられ、利益が乗らない場合は損切りポイントが変わらない方法です。

例えば105.110円でエントリー、逆指値が105.000円だったとします。その後、価格が105.150円になると逆指値は105.120まで切り上げられます。

利益が出る方向であればどんどん、逆指値が切り上がっていくスタイルですね。

切り上げが発生した場合、最初の逆指値はキャンセルされます。したがって、切り上げが発生すれば利益は確定となります。

FXの利益を大きくする仕組み

FXの利益を大きくする仕組み
  • 損失を限定して利益を最大化する
  • レバレッジ取引で資金効率を最大化する

ここからは、FXの利益を大きくする仕組みを紹介します。利益を最大化するためにどうロジックを組み立てたら良いか分からない場合は、ぜひ参考にしてみてください。

損失を限定する

利益を最大化するために大事なのは、損失を限定してマイナス部分を減らすことです。そのため、損切りを積極的にしなければいけません。

「損切りで損失を確定するのは怖い」と考えている方も多いのではないでしょうか。

「損切りをしない」という選択をする際に明確な理由があれば良いのですが、「いずれ回復するだろう」といった甘い考えだと、簡単に強制ロスカットまで進行してしまいます。

自分のロジック通りに価格が動かなかった場合は「負け」を認めて、次のトレードへ移りましょう。

レバレッジ取引

前途したようにFXでは、自己資金以上の規模でトレードができ、国内であれば個人は最大25倍までのレバレッジを掛けることが可能です。

例えば、1ドル100円のレートで1万通貨購入しようとすると、通常100万円必要なのですが、レバレッジ25倍だと4万円で取引ができます。

レバレッジがあるからこそ、FXは少ない資金で大きな金額を生み出すことが可能です。

このレバレッジは、一見嬉しいシステムですが、証拠金の額は100万円に増えた訳ではありませんので、マイナス方向へ価格が変動すればすぐに強制ロスカットになり得ることは覚えておきましょう。

ハイリスクハイリターンな投資とは、まさにこのことですね。

FXの損失が広がってしまう仕組み

FXの損失が広がってしまう仕組み
  • 【プロスペクト理論】損失と利益が大きすぎると実感が湧かない
  • 【確証バイアス】自分に都合の良い情報ばかり集めてしまう

トレードのロジックが思うようなパフォーマンスを出せない時は、ロジックを変更すればよいでしょう。

しかし、考え方が間違っていると、際限なく損失を出してしまう可能性があります。

プロスペクト理論

プロスペクト理論とは、不確定な状況下で実際に起こることを事実誤認してしまう理論のことです。

例えば、評価利益が大きくのった時や評価損失が大きくなってしまった際に、感情が乏しくなってしまうことから、冷静な判断ができなくなってしまうといったケースがあります。

損失が膨らんでいるのであれば一刻も早く損切りするべきですし、利益が大きくなっているのであれば、利益確定を考えるべきです。

損失が出始めた時は緊張感を保てますが、損失が大きくなりすぎると「もういいや」と開き直り、投げ出してしまう方も多いです。

最後には強制ロスカットまで進行してしまい、FXを続けられなくなったケースもあります。

きちんと損切りを行えば、再度回復のチャンスはあります。開き直るのではなく、しっかり損切りしましょう。

確証バイアス

確証バイアスとは、自分の都合の良い情報ばかりを集めることにより、事実誤認してしまうことです。

2016年のEU離脱の際はポンド/円をはじめ、多くの通貨ペアが大暴落しました。

投票結果が出る前は「結局離脱しないだろう」といった楽観ムードがあり、価格は下落しているものの、大暴落ではありませんでした。

しかし、投票結果が出始めるにつれて「危ないのでは?」というムードが強まり、少しずつ価格が下落していきます。

この状況で損切りできた人は、しっかり現実をみることができ、リスク管理が徹底されているといえるでしょう。

その後、離脱がほぼ決まったのにも関わらず、「もう下がらない」、「まだ結果は分からない」といったデマを鵜吞みにした結果、大きな損失を被ってしまった方も多いです。

世間に出ている一次情報を分析すれば分かることを、SNSや口コミ、ネットから自分に都合の良い情報を集めた結果、損失が拡大してしまいました。

都合の良い情報ばかり集めるのではなく、悪い情報もみながら正確に判断することが大切です。

FXトレードスタイルによる運用の仕組み

FXトレードは、トレードスタイルによってどのように利益を出していくかが異なります。ここでは「裁量トレード」と「自動売買」について紹介します。

自分に合った取引スタイルを確立していきましょう。

裁量トレード

裁量トレードは、自分が考えたロジックや経験を元に取引を行うスタイルです。中でも取引を行う期間によって3種類に分けられますので、それぞれ解説します。

スキャルピングトレード

スキャルピングトレードは、数十秒から数分といった超短期間で発注と決済を繰り返す取引方法です。

すぐに結果を出したい人や小さな利益をコツコツ積み上げたい方がぴったりでしょう。

デイトレード

デイトレードは数分~数時間かつその日にトレードを終えるやり方です。

東京市場やロンドン市場、ニューヨーク市場に沿った取引をしたい方におすすめできます。

スイングトレード

スイングトレードは数日から数か月といった長期間トレードするものになります。

長期的なトレンドを捉えて一気に稼ぐ仕組みですので、忍耐強い方に向いているでしょう。

自動売買

FXの自動売買は、FXの取引を自動化させて行うものです。別名システムトレードとも言います。

自動売買の中には拡張性が高いのですが、初心者には難しいMT4のEAをはじめ、初心者でも使いやすいトライオートFXやトラリピなどがあります。

スワップポイントを狙った取引

チャートの値動きを分析するのではなく、外貨預金のように通貨を保有し続けることでスワップポイントを貰う戦法です。

手間がかからないので不労所得と言えるのですが、マイナス方向に下がった場合大きな打撃を食らう事となりますので、これまでのスワップ益が吹き飛ぶケースが多いと言えます。

実際に高金利通貨のトルコリラでスワップポイントを目当てにしていた人達は、トルコショックで退場したケースもあります。

よくある質問

FXとはそもそもどういったものですか?

FXとはForeign Exchangeの頭文字をとった言葉となり、日本語では外国為替証拠金取引といいます。

自分がポジションを保有した後に予想した方向へ価格が動けば勝ち、予想した方向とは逆に動けば負けといった取引です。

FXの仕組みはどのようなものですか?

FXは資金を証拠金としてFX口座に入金することで、国内の業者・個人口座であれば最大25倍までの資金規模で取引が可能となります。

買いポジション、売りポジションどちらからも取引が可能となり、売りのことを特に「空売り」と呼びます。

上記のように日本円やドルといった世界の通貨を保有したり売ったりすることで、差額をとる取引となります。

強制ロスカットって何ですか?

強制ロスカットとは証拠金維持率が各FX口座の指定したパーセンテージを下回った場合、保有ポジションを強制的に解除されてしまう仕組みです。

もし、ポジションを持ちこたえたい場合は証拠金を増額しましょう。

スワップポイントって何ですか?

スワップポイントとは、各国間の金利差です。ロールオーバーした際に自分のポジション分が付与されます。

逆にマイナススワップの場合は、スワップポイントを支払うことになります。

空売りとは何ですか?

空売りは最初から売りポジションで取引をすることです。売りポジションを保有した場合、価格が下がれば利益、上がれば損失となります。

証拠金とは何ですか?

証拠金はFX取引をする上で「担保」としてFX口座が保有しておくものです。証拠金の額次第で自分が取引できる通貨量が決定します。

FXの注文方法にはどんなものがありますか?

FXの注文方法には「成行注文」、「指値注文」、「逆指値注文」、「OCO注文」、「IFDONE注文」、「トレール注文」があります。

FXの利益を大きくする仕組みにはどんなものがありますか?

FXの利益を大きくする仕組みには「損失を限定して利益を最大化する」、「レバレッジ取引で資金効率を最大化する」といったものがあります。

まとめ

今回はFXの仕組みをさまざまな角度から紹介しました。

確かにFXは難しいかもしれませんが、仕組みをしっかり把握すれば怖がらずに取引は可能です。

特にFXの利益が出る仕組みと損失が出る仕組みはしっかりと理解しておき、自分の取引スタイルを確立する際に役立てましょう。

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